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正月の料亭「あきたくらぶ」川反芸者と左褄
1昭和30年代の撮影とおぼしき、料亭「あきたくらぶ」の玄関を写した写真。 明治10年代創業の「秋田倶楽部」の別館として、厳選された秋田杉をふんだんに使い、大正時代に建設された、秋田を代表する料亭であった「あきたくらぶ」は、平成15(2003)年に倒産。その跡地は今「はなの夢 ホテルグランティア秋田」となっている。 新年の挨拶に訪れたのか、留袖の芸者さんと振袖姿の半玉 (はんぎょく) さん。関西方面では舞妓ともいう...
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川反三丁目橋今昔・悪名高き昭和の太鼓橋
▼大正時代の川反三丁目橋・夏の情景 川反三丁目橋・絵葉書より 秋田市内を流れる旭川に架かる三丁目橋をローアングルで撮影。橋の向こうに、土留めと柳が特徴的な川反(かわばた)四丁目の屋並が連なる。 川反四丁目は芸者置屋と料理屋が集中した川反の中心地だが、それ以前の川反は片側町で、旭川側は「浜」と呼ばれた藪まじりの河原のなかに、水汲み場・馬洗い場・ゴミ捨て場・荷揚場・米蔵・作業小屋などが点在していた。 ...
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さようなら「ホテルはくと」協働社のウサギ
2013.02 クルーザー・バレー ホテルはくと アパホテル県内初、秋田市に進出 「はくと」買い取り営業 総合都市開発のアパグループ(東京)が、秋田市千秋矢留町の「クルーザーバレー・ホテルはくと」の土地、建物を買い取り、21日から「アパホテル秋田千秋公園」として営業を始める。県内にアパホテルがオープンするのは初めて。 ホテルはくとは、鉄骨造り10階建てで客室は134室。分譲マンション販売のフナコシヤ...
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約束の花の落ちるとき・旧相互銀行本店
◆銀行の稲荷神社の由来 2007.042008.05土手長町通りに面する「北都銀行別館」の庭園に祀られている赤い鳥居の稲荷神社。会社や工場の構内に神社が存在すること自体はさして珍しくないが、これが銀行となると非常に少ない。秋田市中通五丁目(旧・土手長町末丁)界隈には、かつて多くの医院が軒を連ねていた。北都銀行別館の建つこの地にも、明治から大正時代にかけて内科医院が存在し、今に続く稲荷神社はその家を守る...
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約束の如く茂れる壁の蔦
10.07この5月(2010)に解体された、土手長町通りにあった蔦のからまるレトロ建築「旧安田医院」の旭川をはさんだ真向かい、川に背を向けて緑濃い蔦に覆われた壁面をみせる飲食ビルは、川反五丁目の居酒屋「蘇州」。例年にも増して葉が密集し建物をすっぽりと覆いつくす光景は、あたかも「旧安田医院」の壁面を飾っていた蔦の遺志を継ぎ、その分までも、いっそう葉を茂らせているかのよう。在りし日の旧安田医院植物同士がコミュ...
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蔦のからまる医院・消えたレトロ建築
旧安田医院2010.05土手長町通りのレトロ建築・旧安田医院、ついに解体される。緑濃き名園に包まれた老舗料亭「あきたくらぶ」も消え、往時の面影が残っていたこのあたりの景観も、ここ数年の間に大きく変わった。_________関連記事二〇世紀ひみつ基地 蔦のからまる病院・座頭小路二〇世紀ひみつ基地 伝説の大イチョウ・座頭小路...