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ちん餅・師走の風物詩
0昭和34(1959)年師走 新聞広告 現在の大町三丁目に店舗があった、宝永2(1705)年創業の元祖秋田諸越本舗「杉山寿山堂」による「ちん餅」の広告。 「ちん餅」という言葉にピンとこない人も多いと思うが、「ちん」とは「賃金・工賃」の「賃」で、おもに正月用の餅を工賃を払って餅屋や米屋、菓子屋に搗いて貰うことをいう。 江戸時代に江戸から始まった言葉らしく、古くは臼・杵をかついで市中を回り、注文された家の前で、餅搗唄...
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♪サッと出た「佐川の甘納豆」
昭和32(1957)年 かつてはおやつの定番だった「佐川の甘納豆」。昭和の時代、秋田で佐川といえば甘納豆の代名詞だった。 昭和8(1933)年、秋田市保戸野上通町に創業。場所は菓子司「勝月」の東隣で、現在は駐車場になっている。 昭和26(1951)年、甘納豆増産のため、土崎港清水町に日産1.5トン規模の工場を建設。秋田県内および庄内地区を販路とした。 土崎工場 昭和44(1969)年 右下に「¥100」の文字が見える。ちなみに当時の...
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秋田の「都まんじゅう」金萬を東京人が喰う滑稽
キミは秋田銘菓『金萬』を知っているか!? 食べだしたら28個食べるまで止まらない 秋田といえば、キリタンポやあきたこまち、なまはげ、かまくら、稲庭うどん、横手やきそばなどがイメージとして頭に浮かぶ。しかし、真の秋田っ子は別のものが頭に浮かぶ。それが、秋田銘菓『金萬』(きんまん)である。『金萬』は30年以上前から秋田銘菓として存在し、以前から多くの人たちが秋田土産として持ち帰ったといわれている...
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土崎港「B級的昭和レトロ自販機」佐原商店
2011.07土崎港に昭和33年創業の船舶食糧商「佐原商店」。船舶食糧商とは、おもに外航船の食糧を中心に、船舶用品・部品などのほか、違法なブツ以外ならば注文次第でなんでも納入する、専門用語で「船食」と呼ばれる商売。依頼があれば、交通機関のチケットや旅館の手配、外国人でも安心して飲める飲食店の紹介などもしてくれる、船乗りにとって頼りがいのある、港の“なんでも屋”さん。その「佐原商店」の言わずと知れた名物が、ハ...
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秋田駅前「産直市場」で夏の郷土料理
今年の春(2011)、秋田駅ビル「トピコ」一階にオープンした「秋田駅前産直市場・みんなのやさい畑」から、夏の郷土料理二点を紹介。まずは、当ブログでは「赤ずし」と記述してきた、餅米の漬物「赤漬け」、別名「赤ずし」「盆ずし」「けいとまま」「赤まんま」「赤もの」など。伝統どおりの素材と製法で、さっばりとした風味もなかなかだが、馬口労町の草市に出店していた家が造る、赤紫蘇の塩漬け、胡瓜の古漬のほかに、ミョウガ...
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秋田銘菓?「金萬」製造ロボットを見学しよう! 金萬の歴史
◆福岡の鉄工所からすべてが始まった以前に書いたように、秋田で「金萬」の商品名で知られる小さな焼きまんじゅうは、さまざまに名を変えて全国各地に分布している。その代表的ネーミングが「都(みやこ)まんじゅう」。秋田銘菓「金萬」の歴史をたどると、東京の「都まんじゅう」を経由して、その自動製菓機とレシピを考案した福岡の城野(きの)鉄工所に行きつく。この小さな鉄工所からすべてが始まった。都まんじゅう(みやこま...