1. 小鳥のおみくじ芸・伝統の見世物

    千秋公園のお花見の露店だったろうか、子どもの頃、小鳥使いのおじさんがあやつる「小鳥のおみくじ芸」を見た。舞台はミニチュアの神社。硬貨をくちばしで受けとった小鳥が参道を進み、さい銭箱にお金を落とし、お宮の鈴を鳴らして扉を開けて中に入り、おみくじをくわえて出てくる。足でつかんだおみくじをくちばしで開封して一仕事終えた小鳥は、おじさんの手から、ご褒美の餌をもらって鳥カゴにもどる。そのかわいらしい一連の仕...

  2. 米国からやってきた凄い玉・スーパーボール

    昭和41年、少年たちのあいだに“凄いボール”の噂が駆けめぐった。地面に叩きつけた小さなボールが、大きくバウンドして三階建てのビルを軽く超えたとか、とにかく噂の方が先行していて、その現物を手にしたのは、それからしばらくしてからのことだったと思う。カリフォルニアの科学者 ノーマン・スティングレーが発明したゴム製ボールを、玩具メーカー Wham-O社が改良を加え、スーパーボールの名で発売したのが1965年(昭和40年)。...

  3. 夜桜に夜店の明かり赤々と

    09.04 千秋公園 観桜会にて_________関連記事露店(ひみつ基地内タグ検索)...

  4. 露店にミドリガメがいた昭和40年代

    祭りに花を添える露店も、最近は消えモノ(食べ物)が大半を占め面白味に欠けるが、県内有数の露店が並ぶ土崎の祭りとなれば、カブトムシやクワガタなど昆虫をあつかう露店や、「ミドリガメすくい」の露店など、珍しいネタに遭遇する確率も高い。一回200円で「金魚すくい」と同様の針金付きモナカでミドリガメをすくう、非常に難易度の高いというか、まず取ることのできない、いかにもテキ屋的な遊びである。それにも関わらず、小...

  5. 秋田生まれで神田の育ち・龍角散

    「ゴホン!と言えば龍角散」のキャッチコピーでおなじみの、咳止め和漢薬「龍角散」。この薬、久保田藩の御典医・藤井玄淵により、文政年間に藩薬として創製されたと伝えられている。江戸末期、長崎に渡り蘭学を修めた、三代目・藤井正亭治が、藩主・佐竹義堯(よしたか)侯の喘息の持病を治すために、蘭医学の知識を加味して処方を改良。当時の処方成分が、化石動物の骨「竜骨」、インドネシア原産の植物・龍脳樹の樹脂が結晶化し...

  6. テキ屋のジョニー君

    今年の竿燈期間中、秋田駅前ポポロードで、怪しげでどこかなつかしい実演販売を見た。通路の中央にできた円陣の人込みに足を止めると、三十代なかばほどの男が、小さな人形を声で操っている。人形は手のひらにすっぽり隠れるほどの大きさで、胴体は紙、脚がゴムとスポンらしきもので作られていて、男が「ジョニー君、ジャンプ!」と命令すると、直立した人形はまるで生きているかのようにピョンピョンと飛び上がり、差しだされた紙...