1. 202307秋田豪雨・秋田市楢山大元町の甚大な被害

    2023年7月中旬、秋田県内に発生した記録的大雨による床上・床下浸水被害住宅は、秋田市内だけで約7千世帯に達する見込みという。 最も甚大な被害を受けた地域のひとつ、楢山大元町南方の窪地では、最大で地上2メートルほどまで浸水した家もあった。 ▲地理院地図 色別標高図 秋田駅から1kmほど南方、西に羽越本線、東に奥羽本線・秋田新幹線と、ふたつの路線に挟まれ、南側に太平川が流れる、三角形地帯が楢山大元町。 金照寺...

  2. 牛島橋たもと「後藤商店」(後藤書店) レトロ建築

    ▼旧「後藤商店」(後藤書店) 店舗改修 ▲2018.09 2018年9月下旬、川のない橋・牛島橋たもと「秋田牛島郵便局」向かいのレトロ建築「後藤商店」が小綺麗に改修されていた。 今(2018)から40年ほど前に書店を廃業、やがて住む人もいなくなり、貸家か売家となっていた物件。最近入居者が見つかり、どんな店になるのか不明だが、いずれは新規オープンの予定とのこと。 いつ解体されてもおかしくない懐かしい建物に、新たな息が吹き...

  3. 「大堰端暗渠」を歩く・藩政期から現代まで

    「二〇世紀ひみつ基地」通算エントリー1,000回突破記念号20century.blog2.fc2.com/blog-entry-1001.html ▼「大堰端暗渠」を歩く・藩政期から現代まで ▼古地図に見る藩政期の「大堰端」 「久保田城下絵図」寛保2(1742)年頃 秋田市中心部にあたる「久保田」の東端を南北に流れる「大堰」に沿った片側町を、俗に「大堰端」(おおぜきばた)という。 現在の明田地下道付近から南通築地→楢山を経て太平川に到る「大堰」の竣工は江...

  4. 川のない橋「牛島橋」界隈を歩く

    まだ冬の装いの太平山の山並みを背景に、早春の太平川の土手でザッコ(雑魚)を釣る太公望たち。前回のエントリーでとりあげた『保存版 ふるさと秋田市』に掲載された写真である。まだ高層の建物もなく、堤防に桜が植樹される前なので、空が広く太平山の眺望もすこぶる良い。この界隈で生まれ育ったものにとって、太平川から望む太平山はなつかしき原風景。おりふし、東の空に目をやると、四季の彩りを装う太平の峰が、遊ぶ子らを...

  5. 幻の仁別川の流れを辿る

    佐竹氏転封以前、仁別川(旧旭川)の流れは、神明山(千秋公園台地)の西裾をすれすれに流れていた。手形鉄橋付近を起点とし、通町橋から五丁目橋までは直進する現在の旭川の一部は、堀替えによる人工の運河ということになる。久保田城築城と同時に着工し、約十六年の歳月を要したといわれる、初代藩主佐竹義宣による旭川堀替の大工事は、仁別川の流れを堀替えて西方に移して現在の河道とし、川を境に西側を町人の町(外町・トマチ...

  6. 今は幻の「殻堀橋」

    「長町通り」大正始めころ「長町通り」とは、川反五丁目橋から通町橋まで、旭川の東を通る土手長町通りのこと。左手には外町と内町を隔てる土手が旭川沿いに連なり、木橋の欄干には「からほり橋」「明治四二年八月・・」の文字が記されている。撮影地点は、有楽町から五丁目橋を左手に見て、土手長町通りを北に少し進んだ「旧あきたくらぶ」のあたり。ここに橋があったなんて、今となっては信じられない。藩政期、後の「あきたくらぶ...