二〇世紀ひみつ基地

  1. 秋田百円ラーメン伝説

    その店にはメニューがなかった。だから一言挨拶を交わし、少し待てば一杯百円のラーメンが出てくる。しっかりとダシが効いたスープ、チャーシュー一枚、メンマに海苔がトッピングされ、百円とは信じられぬほどの味とボリューム。これでは売れば売るほど赤字になるのはあきらか。だから所在を聞かれてもなるべく教えたくはなかった。80年代の店内「薮松」が、静かに店を閉じたのは昨年の春ころだろうか。看板も暖簾もなかったので、...