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秋田地裁前から西を望む・百年前の広小路
0明治四十年代の秋田市広小路の光景。写真師は現在の「キャッスル」前に三脚をすえ、西を向いて撮影している。過去エントリー「疋田家の三本松・広小路名物」に掲載した画像「広小路西端から東を望む・明治末期」の反対側(東側)からの同時代の眺めである。左手に「秋田地方裁判所」の板塀、その前を通りすぎる人物の姿が半透明になっているのは、当時の乾板(ガラス・フィルム)が低感度で、日中でもシャッターを長く開けていたた...
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百七年目の「自転車百哩大競走」復刻版
新聞広告 明治三十五年明治35年9月21日、秋田市下肴町のハイカラ商店・大島商会の主催により開催された、県内初の本格的ロードレースと思われる「自転車百哩(マイル)大競走」から100余年の歳月が流れた、平成21年9月21日の早朝、今も同地に残る旧大島商会の前に一台の自転車の姿があった。車上の人は当ブログの「自転車百哩大競走・大島商会主催」を読んで感銘をうけ、数ヶ月前にそのレースの再現を決意し、この日のために準...
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露草のうつろい易き青空よ
朝露の降りる早朝に咲き始め、午後にはしぼんで命を終えてしまう、露のごとくはかなきツユクサ(露草)の、鮮やかな青色と、見れば見るほど不思議なそのカタチ。ツユクサの和名は“露をおびた草”という意だが、古くは「つきくさ・付草」とよばれていた。その意は花びらの青色が“付きやすい”(衣に摺るとよく染み着く)ため。万葉集の読みでは「月草」の字が当てられ、その花のはかなさ、その花で染めた着物の色の褪せやすさなどから...
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与次郎の猫まどろみて秋日和
千秋公園本丸・与次郎稲荷神社にて_________関連リンク二〇世紀ひみつ基地 枯葉の蒲団にくるまって二〇世紀ひみつ基地 鳥居に猫が登る春猫(ひみつ基地内検索)...
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バニーヒップスとアイドル歌謡の宵 ’09
トワイライトリレーコンサート最終日サンパティオ大町・中庭2009.09.12サンパティオ大町の中庭を会場に、6月から9月の土曜の夕方に開催されるトワイライトリレーコンサートも今宵が最終日。長袖を着ていても肌寒さを感じる雨模様の天候が影響し、テントが張られた中庭に集まった観客は例年よりもだいぶ少ないが、コンサート中は雨も落ちることもなく、いよいよ終盤にさしかかり、この数年トリをつとめる「バニーヒップス with ワ...
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秋田東映劇場から伝説のディスコへ、そして・・・
●秋田東映会館の誕生新聞広告(部分)1968昭和30年代初頭から東映直営の映画館があった秋田市大町五丁目に、昭和43年(1968)東映が経営する「秋田東映会館」竣工。鉄筋コンクリート 3階建て、1階に駐車場と喫茶店、2階がボウリング場、そして3階が収容人員450人の東映直営館「秋田東映劇場」。当時は東映ヤクザ映画の全盛時代、こけら落としには梅宮辰夫ら東映スターが来場、『任侠列伝』と『盛り場ブルース』が上映される。...
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1977 大町にロッキンハウス誕生・旧夜光虫
昭和47年(1972)協働社大町ビル(現・協働大町ビル)一階に誕生したディスコ「夜光虫」は、昭和52年(1977)5月「ロッキンハウス」と名を変えて、リニューアル・オープン。新聞広告 昭和47年(1972)オープニングの8日間は内田裕也、次いで、ギタリスト竹田和夫率いるクリエーション(クリエイション)、 安岡力也など、日本のロック黎明期に活躍したミュージシャンが出演。クリエイションの名は知らなくとも、この曲は聴いた...
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仮想都市で「ひみつ基地」を探す
はてな系のビジュアルブログ検索エンジン「Blogopolis」が面白い。ビジュアルブログ検索エンジン [Blogopolis]ブログランキングサービス『TopHatenar』に登録された20万件超のブログを3Dの仮想都市景観に凝縮したサイト、『Blogopolis』を公開しました。Blogopolisは20万人超のユーザと30万件近くのエントリーを収容する「メガロポリス」です。開発者ブログよりサイトにアクセスすると海に浮かんだ孤島のような図形が現れ、上のボ...
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フェアリーのベルを鳴らせよ釣鐘草
09.08盛夏から晩夏にかけて、釣鐘形で薄青紫の可憐な花をつける、キキョウ科の多年草・ツリガネニンジン(釣鐘人参)、別名・ツリガネソウ(釣鐘草)。春先の若葉は山菜として、ゴマ和えや天ぷらで食され、細いニンジン状の根も食用にするほか、漢方では咳止め・去痰薬として使われる。ツリガネニンジンをトトキともいい、長野県の俗謡に「山でうまいはオケラにトトキ 里でうまいはウリナスビ 嫁に食わすも惜しゅうござる」とう...
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桐と桐・偶然のコラボ
秋田市内某所に新設された駐車場と、となりの駐車場の堺に最近打ち込まれた「日本土地家屋調査士会連合会」のマーク「桐の紋」が刻まれたアルミ製境界表示板。その矢印が示す延長線上の目と鼻の先、隣地との境界線にあたる排水溝とアスファルトの隙間に、種子を落として成長した生命力旺盛な桐の若木が庇護されて立っている。なんという偶然のコラボレーション、桐のマークの境界表示板はまるで、目の前でたくましく育つ桐の木の存...
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秋田市に妖しき火球出現す
今を去ること九十五年前、大正三年(1914)九月の初旬、秋田市中心部に於いて人魂(火球)が飛ぶ騒ぎあり。一時間弱にわたり多くの市民が目撃した。◎人魂しきりに飛ぶ一昨夜九時過ぎより十時間際に至り長町寺町田中町川端(現・川反)間に於ゐて彗星大の光芒燦々たる妖しき火魂が東西に飛び出でしより近隣の者は人魂々々と絶叫して一時は中々の騷ぎなりしが飛び去りしあとは出火(かじ)の雲燒けの如く薄明かりを空にたゞよわせし...
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小坊主が歓楽街で木魚打つ
大町五丁目秋田市の歓楽街・川反に近く、飲食ビルの多い大町五丁目の、喧噪が途絶えた夜の街並に、一定のリズムで何かを叩くような音がどこからか響く。ふと、明かりのついた齋藤佛師店のウインドウに目をやると、座布団に鎮座したカラクリ人形の小僧さんが、ひたすら木魚を叩いていた。夜も更けた歓楽街の一角で、オートマチックに動きつづける、無表情なその姿と機械的な木魚の音が妙にシュールである。...
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水玉模様のファッションビル・仲小路
モリタ仲小路店が秋田駅前公営駐車場一階にスケールダウンして移転。その跡を改装して最近オープンした、ショーウインドウにちりばめられた白い水玉模様が目を惹くファッションビル。一方その近くの仲小路ビルはシャッターを下ろし全館閉鎖状態。途中で経営者が代わったものの、ビル落成時から約40年のあいだ営業しつづけた「弥助そば」もとうとう閉店した。かつての仲小路ビルのことは下記関連記事に。_________関連記事二〇世紀...