1. ドトリバ踏切のひみつ・金照寺山麓防空壕

    ▲金照寺境内 08.05 嘉永四年(1627)の「八百萬神(やおよろずのかみ)祈願碑」が入口に建つ金照寺境内は、六月の愛宕神社例祭の露店が並んだ想い出深き場所。境内を分岐する Y字路の左手を進み、信号のない踏切(現在は封鎖)を渡った山麓に愛宕神社が鎮座する。 右手の小道が古くからの登山口。もうひとつの登山口、旧「金照閣」前の温泉坂は昭和初期に造成された新道である。 登山口に歩を進めると、間もなく羽越本線「土取場...

  2. 市内最大の石敢當・移動して右向け右!

    街角の文化財・魔除けの「石敢當」その四所在地・南通築地(旧楢山本新町下丁)表記・石散當  高さ・約 81cm撮影・2008.07当シリーズ前回の「守る家なき石敢當・埋もれた記憶」の西側、同じ町内の丁字路に建つ、市内では最も背の高い石敢當(いしがんとう)。いちばん背の低い(埋没した)物件と背の高い物件が間近にあるのが面白い。2005.11この物件は正面のピンク色に塗装された「翠(みどり)荘アパート」の左手(東側)、三方...

  3. しもつけの薄紅霞む里の家

    後の日に知る繍線菊(しもつけ)の名もやさし 山口誓子シモツケ(下野)学名:Spiraea Japonicaバラ科シモツケ属の落葉低木梅雨入り頃、生家の生垣に名も知らぬ薄紅色の小花がほころんでいた初夏の記憶。群れて咲く小花の、ひょろりと長く伸びた雄しべが、遠目にぼんやりと霞んで見える。シモツケの名は現在の栃木県にあたる下野(しもつけ)の国に産したことにちなむとされ、また、霜が降りたような花の姿から「霜付け」と名づけ...

  4. 守る家なき石敢當・埋もれた記憶

    街角の文化財・魔除けの「石敢當」その三 所在地・南通築地(旧楢山本新町下丁) 表記・散當石  高さ・数 cm(埋没)撮影・2006.08 生グレープフルーツのかき氷「生グソ」で有名な和菓子屋「広栄堂」の脇小路、かつては小さな駄菓子屋が店を構えていた小路を突き当たった丁字路にある石敢當(いしがんとう)。 刻まれた文字「散當石」の一部分だけがかろうじて確認できるのみで、ほとんどが地中に隠れているため、その存在に...

  5. 大門の玉椿あり黄金谷・新屋名物

    ●黄金谷という伝説の地名旧街道沿いに位置する秋田市新屋表町、惜しくも廃業した「黄金井酒造」周辺の旧地名を「黄金谷(こがねだに)」という。その地名は、蝦夷掃討のため新屋に立ち寄った坂上田村麻呂が、持参した黄金をこの地に埋めたという伝説をもとに命名したとされ、「黄金井酒造」の店名もこの地名にあやかったものであった。旧「黄金谷」の周辺は醸造に適した良質な地下水が豊富に湧き、古くからそれを利用した醸造業者が...

  6. 新屋鹿嶋祭りのあと・浜辺にて

    祭りのあと、雄物川河口近くの浜辺に流れ着いた、人々のツミケガレを背負わせて川に流した鹿嶋人形の断片。_________関連記事二〇世紀ひみつ基地 初夏の風物詩・鹿嶋流し二〇世紀ひみつ基地 川尻の鹿嶋祭り二〇世紀ひみつ基地 楢山御船町の鹿嶋祭り二〇世紀ひみつ基地 画伯は鹿嶋神社の生き神様・楢山御船町...

  7. 赤門前の石敢當・紅色は魔除けの色(消失物件)

    街角の文化財・魔除けの「石敢當」その二 所在地・秋田市南通築地(旧築地下本町)表記・石敢當高さ・約33cm 撮影・2006.08 築地の丁字路に建つ石敢當(いしがんとう)。もともとは方尖形の端正な姿であったが、降り積もった雪に埋もれた数年前の冬、除雪ブルドーザーのブレードがその一部をえぐるように傷つけてしまった。 それ以降、積雪期になるとコンクリートブロックによる防御が施され、昨年はそれに加えて目印の棒が立...

  8. つぎはぎ地蔵・廃仏毀釈の産物

    07.04明治初年の仏教排撃運動、いわゆる廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)の影響で、多くの石仏が首を切断されるなどの被害にあった。金照寺山の某所に建つこの地蔵さんは、首をもがれたふたつの石像の、頭と胴体を無理矢理接合した物件。地蔵さんの頭部は錫杖(しゃくじょう)の角度からみて立像だが、その胴体は座像。座っているのか立っているのかわからない、頭でっかちなアンバランスさが、哀しくもあり可笑しくもある。胴体のほ...

  9. 本丸の桜花のもとの花七輪

    「(千秋公園)本丸の名花」のキャプションが添えられた、大正のはじめころに発行された絵葉書より。地形から察するに撮影地点は本丸の西側、與次郎稲荷神社裏手に違いない。この地点から右手に眼を向けると「秋田招魂社」が鎮座し、正面のゆるやかな坂道を右折して百軒長屋跡を進めば、当時の女学生が、その情緒ある風情から「しんみりが岡」と名づけたという御隅櫓跡に至るわけだ。左手にのれんの下がった茶店(料亭)が建つ。大...

  10. 港(port)の働き者

     logicoo 社製ワイヤレスマウス附属 USBレシーバふだんは暗くて狭い穴(USB ポート)の中で無線関係の仕事をしてます_________関連記事顔に見えるモノ(ひみつ基地内タグ検索)...

  11. cafe みきょう・川反発祥老舗喫茶店

    アーチ状の洞窟のような白壁の階段を上った店内は、アーチ曲線をあしらった白壁に陰影を落とす自然光が心地よく、螺旋階段を上った中二階、個室風の小部屋、調和のとれたインテリアなど、随所にセンスと遊び心を感じさせるやすらぎの異空間。 同店はもともと、秋田市川反五丁目の美経(みきょう)小路に昭和28年に創業した老舗珈琲店。川反時代のことは文末の関連リンク先に。 _________ ▼2015.08 追記 2015年6月「cafe みき...

  12. 第三十二回「千秋茶会」千秋公園野点

    第三十二回「千秋茶会」平成二十二年六月六日於・秋田市千秋公園本丸_________関連記事二〇世紀ひみつ基地 千秋茶会・千秋公園本丸二〇世紀ひみつ基地 第三十一回「千秋茶会」千秋公園...

  13. 川反みきょう小路・今は淋しき片側小路

    美経小路・川反五丁目 06.09南側が駐車場になり、片側だけの小路になって久しい川反五丁目(秋田市大町五丁目)美経小路。駐車場とビルとなった南側に存在した新美経小路も含めて、美経小路は川反最大規模の小路であった。この地に、江戸末期から営業していたのが「北潟屋」という味噌醤油醸造元。昭和5年・6年 新聞広告「北潟屋」は戦後、その敷地の一角で「美経」というフランス風のシックな喫茶店をオープン。「美経」の「美...

  14. Y字路に謎の石柱・石敢當

    街角の文化財・魔除けの「石敢當」その一●ゴミ置き場の陰で・・・・・・理髪館のあるY字路 2004.05以前記事にした、旧楢山桝取町の「理髪館のあるY字路」の、三叉路が分岐する地点に設けられたゴミ置き場を裏から覗くと、廃材や石にまぎれて、高さ40cmほどの石柱が鎮座している。2007.12それは自動車の衝突を防ぐため、Y字路や小路の角などに置かれた「車除け石」にも似ている。しかし、これが建てられた幕末から明治期にかけて、自動...