ラジオカーの時代・1970年代

モータリゼーションの進展いちじるしい1970年初頭、在京ラジオ局が次々とラジオカー(乗用車を改造したラジオ中継車)を導入する。レポーター兼ドライバーに女性を起用し、一台につき二人一組で活動した。

交通情報など生活に密着した情報や、街の声を現場からリアルタイムに伝えるラジオカーは話題を集め、その流れは徐々に地方局に広がってゆく。 

ABS秋田放送では、昭和47(1972)年、ラジオカー三台を導入するが、そのお話しは次回の更新で。

KBC(九州朝日放送)のラジオカーひまわり号出発式の映像。ラジオカーとしてはかなりの後発だ。

ひまわりの花をイメージした、黄色のユニフォームに身を包んだ女性たちは、レポーター兼ドライバー。

このTBSラジオカーの写真は、西武山口線にイベントで蒸気機関車が走った、昭和47(1972)年に撮影されたものだろう。昭和53(1978)年11月、TBSラジオの周波数は950kHzから954kHzに変わる。

平成25(2013)年3月、株式会社トミーテックが、在京ラジオ局の70年代ラジオカーをミニカー化した「トミカリミテッドヴィンテージ・昭和のラジオデイズ」を発売。

トミカラジオカー

昭和カルチャーの象徴「TBSラジオ・文化放送・ニッポン放送のラジオカー」がミニカーに!
「トミカリミテッドヴィンテージ 昭和のラジオデイズ」全3種 3月23日発売予定
各局代表のパーソナリティもパッケージに登場!

 タカラトミーグループの株式会社トミーテック(所在地:栃木県下都賀郡 代表取締役社長:岩附美智夫)は、在京ラジオ放送局であるTBSラジオ、文化放送、ニッポン放送(周波数順)とのコラボ企画として、1970年代に導入され各局で活躍した通称「ラジオカー」を、ダイキャスト製コレクションミニチュアカーシリーズ「トミカリミテッドヴィンテージ」で商品化、「昭和のラジオデイズ」シリーズ(3種、各税込1,995円)として2013年3月23日に発売の予定です。

 一昨年で60周年を迎えた民放ラジオですが、その最初の黄金期は、深夜放送が若者文化の最先端となり、都市とカルチャーが密接な関係にあった1970年代です。ほぼ時を同じくして、変わり行く街や人々のリアルタイムの姿を伝えるため、裏道でも入って行ける乗用車ベースのラジオカーが走り始めました。ラジオカーはモータリゼーションと都市文化という1970年代の象徴として、とても重要な存在でした。現在、より深くピンポイントな情報を迅速に伝えられるメディアとしてラジオは再び脚光を浴びており、単なるノスタルジーの域を超えた、非常にタイムリーな製品化といえます。

‥‥後略‥‥

2013年2月25日 株式会社トミーテック プレスリリースより

「昭和のラジオデイズ」シリーズは、平成28(2016)年1月現在、11種類がラインアップされている。

そのなかからひとつ選ぶとしたら、ラジオ関東のラジオカー。

ラジオカー

2014年9月発売「LV-Ra11 いすゞ117クーペ(初期型) ラジオ関東(現・ラジオ日本)ラジオカー」。

初期ラジオカーの特徴である、放送中に点灯するパトランプと拡声機。

イタリアの工業デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロが手がけた、流麗なボディ。その曲線を強調する、白地に空色のラインと、金赤のロゴでカラーリングされた、フレッシュなデザインがクールだ。

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