昭和残影・土崎「石田商店」洋品店兼タバコ屋兼書店

川端たぬき

土崎 石田商店
▲2004.03

秋田市土崎港中央三丁目、旧町名・土崎港旭町旭受。「本住寺」の南側、「満船寺」の向かいにあった、大正9(1920)年創業の洋品店「石田商店」。

土崎 石田商店
▲2004.03

店頭のタバコ・コーナーに置かれた昭和風情のタバコケース。陶製タイルを模した、タイル風型押しトタン板の上にペンキで白枠を塗り、赤文字で「たぱこ」と描き入れている。

土崎 石田商店
▲2003.09

土崎 石田商店
▲2003.10

「石田商店」と記された袖看板の後ろ、経年変化によって色褪せた屋根看板に描かれた文字は「小学館の学習雑誌(改行)新刊書・雑誌 石田書店」。

往年は洋品店とタバコ屋の他に書店を兼ねていたのだ。

土崎 石田商店

「小学館の学習雑誌」の右側に「パーマン」左側に「トッポ・ジージョ」とその脇役の「オルソポピー」が描かれている。

藤子不二雄による漫画『パーマン』が『週刊少年サンデー』で連載が始まったのは1967(昭和42)年。翌1968(昭和43)年から小学館の学年別学習雑誌でも連載開始。

ミラノ生まれのネズミが主人公の人形劇『トッポ・ジージョ』日本版(オリジナルはイタリア人形劇)のテレビ放映開始は1966(昭和41)年。翌1967(昭和42)年『小学館コミックス』にて、石森章太郎(のちに石ノ森章太郎と改名)の手によって漫画化。

というわけで、この看板の設置は1967(昭和42)年から翌1968(昭和43)年にかけてと推定できる。


土崎 石田商店
▲2004.03

2013(平成25)年頃「石田商店」解体。

土崎 石田商店跡
▲2013.07「石田商店」跡

Comments 3

There are no comments yet.
名無しさん

通称、石彦さんでした。

  • 2020/01/09 (Thu) 19:53
  • REPLY
加賀谷 司
懐かしい

子供のころ、同じ町内に住んでおりました。祖父が呉服屋を営んでおり、タバコを買いに行くのにくっついていき、よく『少年』や『ぼくら』をせがんで買ってもらいました。大通りの角の理髪店(たしか“越中谷”さん)、その向いのお焼き屋さん…さらに隣の菓子のタテヤマ みんなもうありませんね。その向いは銭湯じゃなかったかなあ。(昭和32年生まれ)

  • 2020/03/29 (Sun) 06:54
  • REPLY
加賀谷 司
訂正いたします

その後、何件かの指摘がありましたので訂正いたします。文中の理髪店は“越中屋”さんではなく、“アンドウ”床屋さんでした。なお、私共家族は石彦さんではなく、“ヒコベ”(彦兵衛?)さんと呼んでました。ありし日 ハリマオの扮装をして、ふざけて銀玉鉄砲を店先の硝子戸に打ち込み 店の人にひどく怒られた記憶があります。…遠くを見る。

  • 2020/04/05 (Sun) 05:50
  • REPLY