お堀の下を歩く・秋田中央道路

川端たぬき

約五年におよぶ「秋田中央道路」の、千秋公園「大手門堀」における水抜き掘削工事も完了し、大きく景観を損ねていた工事用桟橋も撤去されてスッキリ。まだ水の濁りがはげしいが、手形に移植されていた蓮が植えられれば、ようやくもとの姿にもどることになる。

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工事中の大手門堀 2004.10

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桟橋が撤去された大手門堀

右手の青いシートでおおわれたビルは、マルサン跡に建設中のホテル。真ん中に写るホテルハワイの東隣でもホテル建設中。かつての商業中心地の周辺には、ホテルとマンションばかりが幅を利かせている。

さる三月十九日には「大手門堀」の直下約20メートルにおいて、シールドマシン(掘削機)が一般公開された。マシンには、秋田名物「きりたんぽ」をもじった「ほりたんぽ君」という、なんとも間の抜けた脱力系の愛称がつけられている。

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仲小路側の地下道入口

道路をはさんだ右手に「キャッスルホテル(旧・第一ホテル)」、左手の白い建物は「スタジオパレットビル(旧・長崎屋)」。この工事のために「スタジオパレットビル」から西側の「モリタカバン」から「ヒラノビル」までの五棟のビルが撤去され、広小路の空洞化にさらなる拍車をかけることになってしまった。

入口を進み広小路の下を通って「大手門堀」の直下に向かうと、そこには巨大なシールドマシン。

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さらに進んだつきあたりには、秋田駅裏からシールドマシンが掘り進んできたトンネル。

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駅方面を望む

お堀の下だけがシールドマシンを使わない箱形構造になっているのだが、ここがお堀の水を抜いて掘り下げたトンネルだといわれてもなんだか実感がわかない。

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トンネル内の防火壁に記念の落書き

さきほど降りてきた入口の隣には、これからシールドマシンが山王方面へと掘り進むことになる穴が。

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山王方面を望む

平成十九年「秋田わか杉国体」までの完成を目指す工事の総事業費は約七百億円という巨額。それだけの経済効果が望めるわけもなく、土建屋が潤うだけの箱物工事には着工前は反対運動もあり、「秋田中央道路建設の賛否を問う市民の会」は、有権者の五十分の一を上回る署名を集め住民投票の実施を請求したが、当時の石川市長は「中央道路は渋滞緩和や市街地活性化に必要」との意見書を提出、住民投票請求は秋田市議会により、あえなく否決された経緯がある。

あまりにもあっけない市議会の対応と「市街地活性化に必要」などという市長のとぼけた言い草に、市民から「どうせ金を握らされたんだべ」との声があがったものだ。はたしてこの事業は、後年どのような評価を受けるのだろうか。

関連リンク
秋田中央道路オフィシャルサイト

Comments 2

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多趣味の子沢山
いっつもいっつも

■いっつもいっつもやかなっています。(笑)楽しみに見ております。イベントがあると、この中にたふらんけさんがいるのではないかとこの頃きょろきょろする癖がつきました。このサイトの重箱委員会といたしまして・・・・笑・・・・石川市長(当時)が偉くなって知事になっちゃってまーす。訂正をお願いします。これからも頑張って下さいね。僕達のようなファンの為にも。

  • 2006/04/02 (Sun) 23:20
  • REPLY
たふらんけ。

多趣味の子沢山さま

どうも御指摘ありがとうございます。
それから、PMAにはなんにも貢献していないのにもかかわらず、
リンクを張っていただきまして恐縮です。

もうすぐサン・パティオでは、恒例のトワイライトコンサートが始まりますね。
PMAのほうも、さらなるパワーアップを期待しておりますので、
楽しみながらガンバッテ下さいませ。

  • 2006/04/03 (Mon) 00:17
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