“五城目のトメさん”に逢えた「川反ビル」は今


川反四丁目「川反ビル」2004.03



この看板にある店のほんどがすでに廃業、今もこの場所で営業を続けているのは「やきとり安さん」「あきやま」「千田」だけか?。

「川反ビル」の有名店といえば、伝説の“五城目のトメさん”と逢えるスナック「モナリザ」。

トメという名の五城目のお婆さんの、とんちんかんでユーモラスなエピソードが、若い女性たちを中心に話題となったのが1980年代初頭のこと。

そのうわさを耳にした秋田市大町四丁目「川反ビル」で「モナリザ」を経営する小玉進氏(五城目出身)が、伝聞をもとにアレンジと、シモネタ系のエピソードも含めた創作を加えた“五城目のトメさん”ネタをギターで弾き語りはじめ、それを聴いた客たちが口コミでトメさん伝説を周囲に広げていった。

数あるエピソードから代表的なものをひとつ
秋田市に来たトメさん、駅前鎌田会館一階のミスタードーナツへ

今まで見たことのないドーナツに興奮したトメさん。ドーナツを指差し、
『これと、これと、それ。あれもだ!』
と注文すると、
『お客さん、あれこれじゃわかりませんから、名前を言ってください。あと、いくつか言ってくださいね』
そこでトメさん、
『オラ、五城目のトメだ!今年で六十七だ!』
ネットで五城目のトメさんを検索すると、その他のエピソードを見ることができる。

昭和59年1月、ABS ラジオの「どんぱんワイド80分」にて、秋田市から五城目まで、トメさんの歩いた軌跡をたどる、トメさん探しの行程を取材したテープとともに、小玉氏による“五城目のトメさん”が放送されるにいたり、トメさん人気は決定的なものとなった。

放送をダビングしたカセットテープが聴き回され、相次ぐリクエストの声に応えて番組は数回にわたって再放送、その後シングルレコード盤も制作された。トメさん以外のレパートリーを加えたミュージックテープ「五城目のトメさん」もクラウンから発売。シモネタが多いこのテープは土崎の細川レコード店に最近まで在庫があったが今は品切れ中。




2010.04

スナック「モナリザ」があった、築40年の「川反ビル」は、つい最近「フィッシュジャパンビル」と名を改めてリニューアルオープン、“五城目のトメさん”という幻の有名人が話題をあつめた昭和の一時代を語りつぐ、あの看板も姿を消した。

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関連リンク

秋田の飲食店ビル「川反ビル」、条件変更でテナント獲得-活性化狙う - 秋田経済新聞

五城目のトメさん/細川レコード店

五城目のトメさん - Google 検索

H.TERA

札幌に住んでもう10余年になります。
社会人になりたての頃、向かいにあった野鳥都店ともども、
ちょくちょく満月寿司と焼き鳥安さんに行きました。

懐かしいです。

2010.04.27 Tue 22:17