大手門堀に浄土の花を観る・千秋公園の蓮花


2012.08.14

ときおりの強い雨に見舞われた御盆の初日とは打って変わり、青空が広がるすがすがしい天候となった8月14日。千秋公園・大手門堀に広がるハスの花も見頃を迎える。この日は外国人の姿が目立った。












大賀ハス


大賀ハス


大賀ハス

昭和26年(1951)春、千葉県検見川の泥炭層から、古代の丸木舟とともに発掘されたハスの実から発芽した古代ハス。シカゴ大学における放射性炭素年代測定の結果、丸木舟は2000年以上も前のものであることが判明したことから、同じ層から発掘されたハスの実も弥生時代以前のものと推定、「世界最古の花復活」と国内外から注目される。発芽を成功させた植物学者でハスの権威・大賀一郎(おおがいちろう 1883〜1965)博士の名をとって大賀ハスと命名。

すでにハスが生育していた大手門堀への大賀ハス移植は昭和52年(1977)頃からで、最初の株は花が付かず失敗。昭和53年(1978)大賀ハスの本場・千葉県から新たに株を譲り受け、平野美術館寄りの木枠で囲った一角に移植。最初はまったく花の付かない年もあったが、昭和56年頃から徐々に植生範囲を広げ、やがて大手門堀の西側一帯を埋めつくすまでに繁殖。

それ以降、秋田市では観光用パンフレット等で大手門堀のハスを、総じて「大賀ハス」とアピールしてきたが、最近になって純粋の大賀ハスとは形姿が異なるとの指摘がなされた。

どうやら既存種との自然交配(交雑)がくりかえされた結果、大賀ハスとは異なる種に変質したらしい。最初にその生態を調べ、既存種と隔離して植栽していれば、このような間抜けな事態には到らなかっただろうに、いかにも御役所仕事。

数年前に蓮文化研究会から譲り受け、栽培してきた大賀ハスは現在、大手門堀の東側に隔離した状態で植えられている。西側の紅蓮系統の花とくらべると、花びらの条線が弱くピンク色が濃い。



大賀ハス










千秋公園本丸より霊峰・太平山を遙拝する


明徳小学校前 配電盤















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関連リンク

蓮文化研究会
千葉市:大賀ハス何でも情報館
大賀ハス - Wikipedia