秋田駅前「加賀谷書店本店」跡に「和民」オープン

JAPANESE DINING「和民」秋田駅前店 2013.02
平成25年(2013)2月6日、秋田駅前「加賀谷書店本店」跡に、居酒屋「和民」オープン。秋田駅前店は秋田県内第一号店となる。

「加賀谷書店本店」2012.10

「加賀谷書店本店」2012.10

「加賀谷書店本店」2012.10
平成19年(2007)秋田フォーラス(旧なかよしビル)6・7階に「ジュンク堂」オープン。
平成23年(2011)フォンテAKITA(旧イトーヨーカ堂)5階フロアに「宮脇書店」オープン。
相次ぐ全国チェーン店の秋田駅前進出に打撃を受けた「加賀谷書店本店」は、平成24年(2012)11月7日閉店、60年の歴史に幕を下ろした。最盛期は市内に7店舗を展開したが現在は東通店・茨島店の2店に縮小。
昭和23年(1948)「加賀谷書店」創業者の加賀谷豊治氏は、古書同好の文学青年たちと共同出費、「木内百貨店」内に古書店を開業。紙不足で新刊書の出版が難しく、国民が活字に飢えていた時代であった。
昭和28年(1953)秋田市久保田町の十七連隊跡地に「加賀谷書店」開業。今にすれば小さな店だが、当時は県内一の売り場面積を誇っていた。
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昭和40年代から秋田関連の重要書籍を次々と出版。
企画・出版物の一部
『新編佐竹氏系図』加賀谷書店 1973
『秋田沿革史大成』加賀谷書店 1973
『秋田書画人伝』加賀谷書店 1975
『勝平得之全版画集』講談社 1975
『秋田県史』加賀谷書店 1977
『平福百穂画集』集英社 1978
『在県秋田の美術と文化』学習研究社 1982
昭和47年(1972)隣接した広小路側の土地を取得、店舗を拡張してリニューアルオープン。

昭和47年(1972)新聞広告より(見開き広告の中央上部)
見開き2面にわたり主要出版社の書籍広告がずらりと並ぶ。

昭和47年(1972)新聞広告より
宝飾の「竹谷本店」と婦人服「平徳本店」の間が増築部分。それ以前この場所に「菅長駅前電化ストア」があった。
「加賀谷書店事務所」とあるのが「加賀谷書店」初期店舗。その北隣が「オノ時計店」。この区画に今は「秋田ビューホテル」が建つ。
「加賀谷書店事務所」南隣には「エルザ」「それいゆ」と、二つの喫茶店がならび、コーヒーを飲みながら買ったばかりの本を読むのが定番コースであった。喫茶「それいゆ」の跡に「リーガルシューズ」が入ったのは70年代後半の頃。
「加賀谷書店」の向かいにあった「文具のイトウ」が実際よりも西側に描かれているが、ずいぶん長いあいだ空き地(駐車場)になっていたその跡地に、平成24年(2012)12月、居酒屋「寧々家 秋田駅前店」オープン。

2013.02
看板建築的店舗の後方に廃墟化して久しい「ホテルハワイ駅前店」。
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2003.10
地元の大型書店であった広小路の「三浦書店」(二階建て、上階に千秋公園に面した喫茶コーナーを併設)、中央通りの「三光堂書店」(四階建て、店舗は三階まで)はすでになく、ついに「加賀谷書店」までも撤退。秋田駅前から地元書店が消えた。
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「和民」秋田駅前店(加賀谷書店本店跡)
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