さようなら「やちよ本店」秋田駅前喫茶店
▲2013.06 秋田駅前「やちよ本店」
「喫茶やちよ」25日で歴史に幕 常連客、閉店惜しむ
昭和の雰囲気を残す思い出の喫茶店が、秋田市の繁華街から、また一つ姿を消す。昔から変わらぬ味の洋食とマスターの人柄で親しまれてきた同市中通4丁目の「喫茶やちよ」があす25日、36年の歴史に幕を下ろす。高校時代から通っていたという常連客も多く、「青春の思い出が詰まった場がなくなるのは寂しい」と惜しむ声が上がっている。
「まだ続けたいという気持ちもあったが、年も年だから、区切りをつけようと思った」。マスターの藤田諭さん(65)が閉店の理由を語る。
今月16日に店員が短文投稿サイト「ツイッター」を使って閉店を知らせ、17日には店に張り紙をしたところ、常連客らが続々と来店。この週末は久しぶりに店内で再会し、思い出話に花を咲かせる人の姿が目立った。わざわざ東京から駆け付けた人もいた。藤田さんは「同窓会のようなものですよ」とうれしそうだった。
25日まで通常通り、午前7時半から午後8時まで営業する。妻の節子さん(65)がフォンテAKITAで経営する「パルルやちよ」は今後も営業を続ける。
(2013/06/24 16:19 更新)さきがけonTheWeb より
戦後復興期に秋田駅前に誕生した飲食店の名を引き継ぎ、駅前商店街の一画、末広町で営業する喫茶店「やちよ」が、昭和45(1970)年、秋田駅前の市民市場に近い青木ビル2階に新店舗をオープン。
昭和55(1980)年、末広町の跡地に竣工した「イトーヨーカドー」秋田店を核テナントとする「秋田ショッピングセンター」(現・フォンテAKITA) が完成すると7階に「パルルやちよ」を開業する。青木ビル2階の「やちよ」が本店を名乗ったのはそのあとのことのようだ。
かつては高校生のたまり場、そしてデートスポットであった「やちよ本店」。その壁面を埋めつくす落書きも名物であった。
幾年のあいだ、幾人もの若者の手によって、地層のように書き重ねられた、青き日のコトバの集積は、現代アートさながら。
▲1980
▲1986
90年代初めの頃「やちよ本店」でバイトをしていたのが、秋田出身のジャズギタリスト・小沼ようすけ。
秋田駅近く、僕が高校生の頃アルバイトしていた老舗の喫茶店"やちよ" が今月末でクローズしてしまうそう。 秋田へ来るときは必ず立ち寄り 20年以上変わらない店内、メニュー、味にいつも感動していた。 濃い目のドリップコーヒー、美味しいご飯。。 マスターありがとう 秋田のみなさん是非!
— 小沼ようすけ (@yosukeonuma)
「やちよ本店」最後の晩餐はトルコライス。コックさんは「パルルやちよ」に入るというから、人気メニューは是非ともあちらで継続してもらいたい。
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